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Basic knowledge 老齢基礎年金の繰上げ受給と繰下げ受給

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老齢基礎年金の繰上げ受給と繰下げ受給

●老齢基礎年金の繰上げ受給

国民年金の老齢基礎年金は65歳から受給するのが原則です。ただし、本人が希望すれば60歳以降いつでも受給することができます。これを繰上げ受給といいます。この場合、受け取る年金額は、65歳から受ける年金額に比べ減額されます。

減額率は、受給を希望し請求した月から65歳になる月の前月までの月数に応じて1カ月減るごとに0.5%ずつ低くなります。つまり、繰上げの請求を行う月によって減額率は異なります。なお、減額は一生続きますので注意が必要です。具体的には60歳になった月に請求をすると本来受け取れる年金の30%減、その翌月に請求すると29.5%減という形になります。

なお、現在では新規の該当者はいませんが、昭和16年4月1日以前に生まれた人の繰上げ受給については、昭和16年4月2日以降の繰上げ請求者に比べて減額率が大きく設定されています。

●老齢基礎年金の繰上げ受給の注意点

老齢基礎年金を繰上げて受給する際には、次の点に注意する必要があります。

  1. 年金額は一生減額されたままになる
  2. 請求時点から支給され、さかのぼることはない
  3. いったん請求すると取り消すことはできない
  4. 65歳までの間に配偶者が死亡した場合に配偶者の遺族厚生年金を受給すると、繰上げた老齢基礎年金は停止になる
  5. 請求後、障害等級に該当しても障害基礎年金は受給できない
  6. 寡婦年金が受給できない
  7. 国民年金に任意加入できない
  8. 振替加算は原則どおり65歳になってから支給される(振替加算は繰上げの対象にならない)

●老齢基礎年金の繰下げ受給

前述のように、国民年金の老齢基礎年金は65歳から受給するのが原則です。ただし、本人が希望すれば66歳以降70歳になるまでの希望する時点から受給することができます。この場合、受け取る年金額は、65歳から受ける年金額に比べ増額されます。

増額率は、65歳になった月から、受給を希望し請求した月の前月までの月数に応じて、1カ月増えるごとに0.7%ずつ高くなっていきます。つまり、繰下げの請求を行う月によって増額率が異なります。なお、増額は一生続きますので長生きする人にとっては、有利な仕組みだといえます。具体的には、66歳になった月に請求をすると本来受け取れる年金額の8.4%増、その翌月に請求すると9.1%増になります。70歳から受け始めると本来受けられる年金の42%増になります。

なお、昭和16年4月1日以前に生まれた人は、昭和16年4月2日以降に生まれた人に比べて有利な支給率が適用されています。

【老齢基礎年金の繰上げ受給と繰下げ受給の支給率】

※ 令和2年6月5日に公布された「年金制度改正法」により、繰上げ減額率は2022(令和4)年4月1日以降に60歳に到達する人を対象として、1月あたり0.5%から0.4%に変更が予定されています。また、繰下げ受給開始の上限も70歳から75歳に引き上がる予定です。

●老齢年金の請求について

年金は、請求をしないと実際に受け取ることができません。この請求の手続きを裁定請求といい、具体的には年金請求書を送付することで行われます。

その際の書類の提出先は、最後に加入していたのが厚生年金の人は最後に勤めていた会社を管轄している年金事務所です。また、最後に加入していたのが国民年金(第1号被保険者・第3号被保険者)の人は住所地を管轄する年金事務所へ提出します。ただし、全期間国民年金の第1号被保険者の場合は市区町村役場の国民年金課に提出することになります。

年金請求書に添付する書類は、それぞれの人や請求する年金の種類によって異なります。

2021.04.01 (保坂)

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