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Web magazine“Present” 広報誌「Present」Web版

2023年2月号掲載

モノを片付けて、スッキリ生活を実現!

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新型コロナウイルス感染症の影響で、自宅で過ごす時間が長くなりました。片付いた住空間は心が落ち着き、ゆったりと過ごすことができます。慌ただしい毎日だからこそ、モノを整理してリラックスできる空間を実現したいですね。今回は、片付け術についてご紹介しましょう。

「片付けること」の効果は?

モノを捨てたり、整理したりする「片付け」の効果は何でしょう?

片付けで無駄なモノが減り、それによって必要最小限(ミニマル)でシンプルな生活が実現します。不必要なものに対する意識が芽生え、本当に必要なこと、大切なことに集中できるようになる効果などが考えられます。

【片付けを目的にはしない】

では、モノが減れば精神的に充実した生活が送れるのかといえば、必ずしもそうではないかもしれません。
現代社会を生きていく上では、ないよりはあったほうがよい(安らぐ、便利な)ものも数多く存在しますから、ゼロにするのは基本的には不可能です。
しかし、年代によって生活スタイルは変化し、必要なものは変わっていくもの。片付け術は、今の自分にとって本当に必要なものを見極めるための作業とも言えるでしょう。
片付けが目的ではなく、片付けによって得られる“理想とする生活”を実現するための手段が、片付け術とも言えます。

なぜモノが増えるのか?

そもそも、モノが少なければそれほど片付けにこだわる必要もないと言えます。モノが溢れているからこそ片付けたい、不要なものを整理したいという気持ちになるのだと思います。
では、片付けが苦手な人や、すぐに部屋が散らかってしまう人には、どのような特徴が考えられるでしょう。

片付けを先送りすることや、完璧にやろうとするのは主に気持ちの問題です。「定期的に片付けの時間を確保する」「毎日1か所でも少しずつ片付けていく」などを意識すれば、部屋の中は大きく変わるのではないでしょうか。

また、片付かない人にありがちなのが、「もったいない」という気持ちが強いこと。使えるものまで捨ててしまうのはもったいないことですが、不用品を手元にいつまでもおいておくのとは線引きが必要です。
後述しますが、自分なりに片付けのルールを決めておくこともスッキリ生活実現のためには大切なことです。

片付ければこんなメリットが…

部屋を片付けることのメリットはさまざまですが、次のような効果が期待できます。

【探しもの時間が減る】

必要なものがすぐに出てこないと、時間の無駄になるだけではなく、ストレスも溜まります。収納場所を決めて、普段からモノの置き場所に目配りをしておけば、探しものにかける時間はグッと短縮できるはずです。

【心がリラックスできる】


モノがきちんと整理され、部屋が片付いた状態だと心が落ち着きます。

整理された状態であれば、視線があちこちに飛んで気が散ることもなくなり、なにか作業をするときでも集中できるものです。

【ムダな買い物が減る】

物価高が進むいま、不要なものは買わない心構えも大切です。散らかった状態では、すでにあるものを気が付かずに再度購入してしまうかもしれません。片付いた状態であれば持ち物も把握でき、お金の無駄遣い防止に繋がります。

具体的な片付け術は?

片付け方については、さまざまな考え方・方法がありますが、その中でも比較的かんたんに実践できる片付け術を5つご紹介しましょう。

1. モノをいったんすべて取り出す

最初に、収納しているモノをすべて取り出します。片付けの第一歩は、何をどれだけ持っているかを把握することからです。ただし、部屋にあるモノを一度にすべて出すと収集がつかなくなります。キッチンやリビング、寝室など場所単位で取り出すようにしましょう。

2. 細かく分類しすぎない

取り出したら、不要なものと必要なものに分類します。「毎日使うもの」「たまにしか使わないもの」「使えるもの」「壊れているもの」といったように、利用頻度や利用可否の視点で分けていきます。

中には、1年に1度しか使わないものもあるかもしれませんが、1回でも使っている場合は手元に残しておきましょう。ありがちなのが、まったく使わないにもかかわらず、「まだ壊れていないから」などの理由で、手元に残す判断をしてしまうこと。モノは使うことが本来の目的です。使ってくれそうな人に譲ることも考えてみましょう。

3. 不要なものは処分する

「いつか使うかもしれない」「もったいなくて捨てられない」という人は多いと思います。しかし、発想を変えないと、いつまでもモノを減らすことはできません。1年以上使わなかったもの、着なかった服などは処分するなど、自分なりのルールを決めましょう。
書類やプリントされた写真はスキャナーでデジタル化して、現物は処分するのも一つの方法です。また、フリーマーケットやネットオークションに出品したり、中古買取を利用する方法もあります。思いがけない値段がついて、お小遣い稼ぎになるかもしれません。

4. 範囲を決めて小さな部分から

1日ですべてを終わらせようとはせず、小さな範囲から少しずつ進めるようにしましょう。片付けは意外と時間がかかるもの。暇な日にまとめてやろうと先延ばしにすると、その間にもモノが溜まっていき、結局片付かないということになりかねません。ちょっとした隙間時間を使い、1日に10分程度でもいいので少しずつ進めるのが片付け成功の秘訣です。
また、毎週あるいは毎日、決まった時間は片付けタイムとして時間を確保することもおすすめです。毎日であれば、1回30分以内と決めておけば、それほど大きな負担にはなりません。

5. 収納場所を見直す

収納するときは毎日使うものと、ときどき使うものに分類します。毎日使うものは目の届く範囲に置き、出し入れしやすい定位置を決めておきます。
特に、いつも出しっぱなしになっているモノがある人は、収納が不足しているか、収納場所が間違っている可能性があります。頻繁に使うものならすぐに取り出せる場所にしまうなど、収納場所を見直すことで片付けが楽になります。
収納する場所が足りないという人は、モノを買いすぎているかもしれません。持っているモノすべてをしまうのではなく、収納スペースに合わせて数を調整してみてはいかがでしょうか。


【トランクルームの活用も】

最近では、モノを収納・保管するための「トランクルーム」のサービスも増えてきました。日用品、レジャー用品、衣類、書籍はもちろん、中には自転車やオートバイを保管できる場合もあり、いつでも好きなときに出し入れできます。

トランクルームには、「屋内型」「屋外型」「宅配型」の3つがあります。

屋内型は、空調もしっかりしているので、衣類、書籍、精密機器といった温度や湿度の影響を受けやすいものが向いています。
屋外型は、コンテナのようなものが敷地に設置されているタイプです。空調管理はされていないことが多いので、アウトドア用品や工具など、比較的温度や湿度の変化に影響を受けないものに利用するのがよいでしょう。
宅配型は、専用のダンボールなどに収納したものを運送業者が集荷して預かってくれるサービスです。モノを運搬する手間は省けますが、急に必要になった場合は時間がかかるので、使う頻度の低いものに利用するのがおすすめです。

トランクルームの利用料金は、タイプや場所、収納スペースの広さなどによって変わります。多少の費用はかかりますが、自宅に収納場所や収納環境に限界を感じたら、トランクルームの活用を考えてみましょう。

***

片付けた後、散らかった部屋にリバウンドしないための秘訣は、「使い終わったモノは、すぐに元の場所に片付ける」ことです。
モノの豊かさよりも、心の豊かさが大切と言われることもあります。部屋を片付けて、不要なものを整理し、スッキリとした生活を始めてみましょう。

column ミニマリストの元祖は鴨長明!?

モノを減らし、最小限のものだけで暮らす「ミニマリスト」という生き方があります。その元祖とも言える人物をご存知でしょうか。『方丈記』などで知られ、平安時代の終わりから鎌倉時代の始めにかけて生きた、歌人で随筆家の鴨長明です。

鴨長明は、京都・下鴨神社で神事を統率する禰宜の次男として生まれました。幼い頃は不自由のない裕福な生活をしていましたが、トラブル続きで神職の道が閉ざされると、50歳の頃に出家して仏道の道へ入りました。
その後、京都の郊外に一丈四方(1辺約3メートルの正方形)の小さな家をつくって住み始め、そこでの生活や世の中の様子を記録したのが方丈記です。

かつての豊かな生活を捨て、質素に生活する中で、生き物や自然に対する感覚が研ぎ澄まされていったようです。そして、やどかりを例えに、身の程にあった生活を説く鴨長明の生き方は、現代にも通用するものと言えるでしょう。

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