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Web magazine“Present” 広報誌「Present」Web版

2022年7月号掲載

次男が小学6年生で脳腫瘍を発症。生命保険と看護休業のおかげで治療に付き添えました

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お客様プロフィール

夫(55歳 会社員) Yさま(51歳 会社員)  
長男(22歳 会社員) 次男(19歳 大学生)  
長女(14歳 中学生)

ミニバスケットに夢中で元気だった次男

今回ご登場いただくお客様は、山梨県在住のYさまです。Yさまのご次男は、小学6年生のときに、脳腫瘍と診断されました。

「次男はスポーツ少年団でミニバスケットに夢中になっているほど元気だったので、病気の前兆はありませんでした」
体調に異変があったのは、秋に行われたミニバスケットの試合後でした。
「はじめは風邪と診断されましたが、検査の結果、脳に腫瘍が見つかりすぐに抗がん治療が始まりました」

当時Yさまは、第一生命に勤務していました。

「上司に退職を申し出たところ、看護休業を取得することになりました。経済的には、次男の生命保険のおかげで治療にずっと付き添えました」

第一生命八王子支社八王子東オフィスの植木梢さんにお話を伺いました。

「Yさまとは、オフィスは違いましたが一緒にJAIFAの研修会や講演会、年次大会などに参加していました。Yさまは明るくて前向きな性格。仕事に対しても真摯に取り組み、周りからの信頼が厚い方です。今回の取材ではご自分の体験を通して、『子どもの保険加入』の大切さを伝えたいと快諾してくれました」 ご次男の保険加入は小学5年生のときでした。Yさまにお話を伺いました。

「ミニバスケットを始めたとき、先輩ママから骨折やケガなどがある結構ハードなスポーツと聞いて加入しました。その後、次男は大変な病気と闘うことになりましたが、生命保険に加入していて本当によかったと心から思いました」

闘病生活は1年間続きました。

「子どもに限りませんが、家族一人の闘病中は、看病する人の収入が途絶えます。その上交通費などの経費に加え医療費以外の経済的な負担が重くのしかかります。わが家の場合、次男の生命保険から一時金が支払われ、本当に助かりました」

今春、ご長男は新社会人、ご次男は大学進学とY家は新しい門出を祝いました。

Yさまご家族のこれまでの道のりと生命保険への思いをお伺いし、植木さんのお話を交えて、ここに紹介させていただきます。

抗がん剤は『おくすり』、放射線は『光の治療』に置き換えて

「気持ちが悪い」とご次男が訴えたのは、ミニバスケットの試合後でした。

「翌週に大きな試合を控えていたので、もし風邪なら、仲間たちにうつしてはいけないと思い、試合会場近くにあった小児救急センターに行きました」

医師からは入院が必要な風邪と診断され、自宅近くの病院の受診を勧められました。Yさまは翌日、ご次男と近所の大学病院に行きました。

「脱水症状が始まっていたので、すぐに点滴治療をしましたが、吐き気やめまいを訴え始めました。ただならぬ様子に、私は医師に他の病気ではないかと尋ねましたが、薬を増やして一晩様子をみることになりました」

翌日、医師は容態が改善しないご次男のC‌T検査を決めました。

「検査は親の許可が必要でしたが、あいにく私は仕事中。次男は『うちのママは文句を言わないから検査してください』と医師にお願いしたそうです」

検査の結果、脳に腫瘍が見つかり、急遽、県外の小児専門の大きな病院に転院することになりました。

「医師の付き添いでこれから転院すると連絡が入り、私も駆けつけました。腫瘍が悪性かどうかは、腫瘍の一部を顕微鏡で詳しく調べる病理診断(生検)が必要なのですが、なかなか結果がでませんでした。その間に、次男の腫瘍はどんどん大きくなっていったのです」

医師からは、「生検を待たずにとにかく腫瘍を小さくする薬物治療を始めたい」と言われました。

Yさまは、治療を始めるにあたって医師に、本人にがん告知はしないこと、そしてがんという言葉を使わないことをお願いしました。

「医師をはじめとする医療スタッフ全員が抗がん剤は『おくすり』、放射線は『光の治療』という言葉に置き換えてくれました」

院内学級で友だちに囲まれて楽しく勉強

腫瘍摘出手術に向けて、腫瘍が小さくなるまで抗がん治療がくり返されました。

「もともと明るくて素直な次男は、副作用で吐き気などに苦しめられても、私が『薬が効いている証拠だよ』と言うと、がんばって乗り越えてくれました」

治療の合間に体調をみながら、病院内にある院内学級に通い、ご次男はほかの子どもたちと一緒に勉強をしていました。

「終日ベッドにいるのは治療の数日間。次男は楽観的な性格なので、私が『病院にいても楽しく過ごそうね!』と言うと、『そうだね!』と笑顔で応え、教室で友だちに囲まれて楽しそうに病院生活を送っていました」

院内学級には「お互いの病名を聞かない」、「自分の退院が決まっても言わない」などのルールがあるそうです。

「最近、あの子見ないねと思ったら退院したということ。子どもたちは自然に受け止めていました」 病院にずっと付き添うYさまにもルールがありました。

「院内に絶対ウイルスなどを持ち込まないことです。わが子だけでなく、入院しているすべての子どもたちの命を守るためです。私は徹底的に健康管理に努め、病院へは電車ではなく、自分の運転で車移動をしていました」

自宅に戻るのは、月に数回。宿泊は、病院の近くにあるホテルやドナルド・マクドナルド・ハウス(寄付とボランティアで運営する子どもの治療に付き添う家族のための滞在施設)、院内の宿泊スペースを利用していました。

「仕事に行かないでずっと付き添っている私に、ある日次男が『入院するとお金がすごくかかるんでしょう?』と心配そうに聞いてきました。テレビC‌Mで『入院に備えて』などの言葉が日常的に耳に入っていたのでしょう」

Yさまは「5年生のときに第一生命の保険に入ったでしょう? だから入院費の心配はしなくていいんだよ」と応えました。すると、安心したように「うん、わかった」と笑顔でうなずいたそうです。 「生命保険は次男だけでなく、長男と長女の生活の支えにもなりました」

ご次男の闘病中、ご主人は単身赴任先、当時高校生のご長男は自宅、小学2年生のご長女はYさまの実家と3ヵ所に離れて暮らしていました。

「わが家は夫婦二馬力で3人の子どもを育てています。私が休業中でも経済的に不安なく過ごせました」 こうしてご実家も含めて家族全員が、一致団結してご次男の闘病をサポートしていたのです。

「子どもの保険加入」の大切さを伝え続けたい

院内学級で4月に中学に進学したご次男は、5月に手術が決まりました。
「待ちに待った手術でしたが、不安もありました。結果、手術時間は予定より3時間も早く終了してほっとしました」

ご次男は術後11日目に院内学級の授業参観にも出席できました。
「1時間ぐらいでしたが、さすがに疲れたようでした。それでも普通の生活に戻る自信がついたようでよかったです」

そして、入院丸1年後の12月に退院し、1週間後から通学がスタートしました。

「小学校の卒業式も中学校の入学式も出席できませんでしたが、先生や友人たちは温かく迎えてくれました。授業中など次男が疲れて休むときは、保健室とは別に当直室に布団を用意してくれ、先生たちが交代で見守ってくれていました」

中学生になったご次男に変化も現れました。

「他の子たちとは違う経験をしたせいか、しっかりして大人っぽくなりました。何かに興味を持つと、『時間がもったいない』とすぐに行動を起こすようになりました。以前は尻込みをしていたイベントの司会や余興なども積極的に手を挙げるようになりました」

Yさまにとってもご次男の治療に付き添った時間は、「人生の大きな経験」となりました。

「以前、LIFE(ライフ)の文字にはI‌F(イフ)があると教えられたことがあります。生活の中で何が起こるかわからないのは大人も子どもも同じです。特に子どもの頃に病気をしてしまうと、長い人生、生命保険に加入できないかもしれません。現在、私は別の仕事をしていますが、生命保険の大切さをこれからも伝え続けるつもりです。実際私の周りには、次男の病気がきっかけで子どもの生命保険に加入した人が多数います」

ご次男の病気は、病後10年は定期的な検査と受診が必要です。現在は、大学生活を楽しみながら「取れる資格はすべて取り、できることは何でも挑戦したい」と目を輝かせているそうです。

最後に植木さんにお話を伺いました。

「ご次男の闘病については看護休業から復職してから聞きました。それも周りの人に負担感を与えないためのYさまの気遣いです。一般的に子どもが病気になると親が看病で身動きできなくなります。特に長期に渡る場合は、経済的な支えが必要になりますが、子どもの保険加入は二の足を踏む方も多いようです。Yさまの経験を多くの方にお伝えしたいと思います」

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