公益社団法人生命保険ファイナンシャルアドバイザー協会 Japan Association of Insurance and Financial Advisors

JAIFA公式LINE

公益社団法人生命保険ファイナンシャルアドバイザー協会 Japan Association of Insurance and Financial Advisors

Web magazine“Present” 広報誌「Present」Web版

2021年2月号掲載

宝くじの当せん金に税金がかかるケースとは?

この記事を
みんなにお知らせする

当せんした本人以外への分配に注意!

誰もが一度は一攫千金を夢見る宝くじ。近年は当せん金額もアップしています。 2020年の年末ジャンボ宝くじは、1等前後賞合わせて10億円でした。 サッカーの試合結果をランダムで当てるMEGA BIGは、キャリーオーバー発生時で1等最高12億円です。

宝くじの当せん金が非課税であることは、ご存じの方も多いでしょう。 そもそも宝くじの収益は、およそ4割が都道府県と20の政令指定都市に納められ、公共事業等に利用されています。 「当せん金付証票法」の第13条にも「当せん金付証票の当せん金品については、所得税を課さない」とあります。
しかし、これはあくまで当せんした本人が受け取るときだけです。当せん金を親族や友人などに分配すると、贈与税がかかる場合があります。 贈与税には、暦年課税の基礎控除といって、原則として年110万円までの贈与であれば課税されない制度がありますが、それを超えると課税対象になります。

たとえば、10億円の当せん金を受け取った人が、自分の親に1億円プレゼントしたとします。 この場合の贈与税は、(1億円-基礎控除110万円)×税率55%-控除額400万円=約5040万円となり、 贈与税だけで半分以上徴収されてしまうことになります。
なお、宝くじを共同購入した場合、当せん金を受け取る際にメンバー全員分の「当せん証明書」を発行すると、贈与税はかかりません。 しかし、代表者が受け取って後から分配すると贈与税の対象になるため、注意が必要です。

また、当せんした人が亡くなり、当せん金を相続人で分配する場合には、相続税の対象にもなります。 税額は遺された財産や相続人の人数などで異なりますが、高額となる場合もあります。
いざ宝くじに当たったら、舞い上がって税金のことを考えず行動してしまうかもしれません。 結果を待つ間は、当せんを祈りつつ、その後のシミュレーションをしてみるのはいかがでしょうか。

この記事を
みんなにお知らせする

この記事が載っている号

広報誌「Present」2021年2月号

記事一覧・電子版PDFのダウンロード

JAIFAに入会したい方へ

JAIFAの会員制度についてや入会方法についてご案内しております。
メールフォームでの入会も可能です。