公益社団法人生命保険ファイナンシャルアドバイザー協会 Japan Association of Insurance and Financial Advisors

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Web magazine“Present” 広報誌「Present」Web版

2021年10月号掲載

年金の繰上げ受給 4つのデメリット

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2022年度から減額幅が縮小 それでも繰上げ受給は慎重に

私たちが老後に受け取る老齢基礎年金・老齢厚生年金の受給開始時期は、原則として65歳からですが、希望すれば65歳より早く受け取ることもできます。これを年金の「繰上げ受給」といいます。

年金の繰上げ受給をすると、受け取れる年金額は減ります。現状、1カ月早めるごとに年金が0.5%ずつ減額され、最大60歳まで(60カ月)早めると30%減額されます。しかし、2022年4月以降はこの減額幅が0.4%(60歳まで繰上げると最大24%減)に変更されます。

減額幅が減り、繰上げ受給をしたときに受け取れる金額が2022年3月までよりも増えるのはメリットといえます。しかし、繰上げ受給にはデメリットもあります。

① 受け取れる年金額はずっと減ったまま

年金は、受給を始めたときの年金額が一生続きます。例えば、65歳から月16万円の年金を受け取れるはずの人が、60歳から繰上げ受給すると、年金額は24%減の月12万円ほどになります(2022年4月からの場合)。4万円の差は大きいですよね。

② 国民年金の任意加入ができない

国民年金の加入期間は原則20〜60歳の40年間ですが、何らかの理由で保険料を支払っていない期間がある場合、60歳以降に国民年金に任意加入することで未納期間を少なくし、受け取れる年金額を増やすことができます。しかし、繰上げ受給をすると任意加入できなくなり、年金額も増やせなくなります。

③ 障害基礎年金が受け取れない

障害基礎年金は、病気やけがで所定の状態になったときに受け取れる年金で、老齢基礎年金よりも保障が手厚くなっています。しかし、障害基礎年金の要件を満たしたときに年金を繰上げ受給していると、障害基礎年金を請求することができません。

④ 寡婦年金が受け取れない

寡婦年金は、夫が亡くなったときに、その夫が受け取れるはずだった老齢年金の一部が妻に支給されるものです。しかし、老齢基礎年金を繰上げ受給していると、寡婦年金は支給されなくなってしまいます。

繰上げ受給の減額率が減ったことで、一見デメリットが減ったように思われるかもしれませんが、そんなことはありません。年金の受給開始年齢については、慎重に判断して手続きしてください。

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