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Web magazine“Present” 広報誌「Present」Web版

2023年10月号掲載

「ヤングケアラー」と将来設計

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都道府県別賞一等

石川県 金沢大学附属中学校
一学年 木戸口 海翔(きどぐち かいと)

僕の祖母が認知症になりました。

昨年の秋から病院に行きましたが、いよいよ僕の名前すら言えなくなってしまいました。

そんな祖母ですが、「プロが選ぶ日本の旅館百選」という有名なアワードでも三十数年もの間、日本一と言われる旅館の仲居を五十年近くも勤めた人物です。

祖母の現役時代はテレビコマーシャルや全国版の雑誌、書籍の巻頭を飾るほどの名物仲居でした。

先日、両親が部屋中のふすまや引き出しを探しており、聞くと転んでケガをした祖母の保険証券というものを探していました。

しっかりした父なのに、自分の母親の保険の内容がすぐに分からないなんてとても意外でした。

一方、僕はまだ十二歳なので、あまり保険のことは分かりません。

人に聞いただけでも健康保険、火災保険、自動車保険、医療保険、生命保険、入院保険、こども保険、労災保険、国民保険……と日頃の勉強はしているつもりですが、種類が多く、さっぱり分かりません。

併せて、両親の仕事が自営業なので、多くの保険には入っているらしく、よく僕に「こども保険に入っているから頑張って勉強しろ」と言うのですが、いつも答えは「ありがとう」としか言えず、正直に言うと、本当の意味はまだ理解できていません。

それでも先日には七年間も続けているフルコンタクトの空手の練習時に骨折してしまい、そのときは保険は本当に家庭の一助となったように思えます。

以上のように生活に密着した背景から、僕は小学校の頃よりおぼろげながらも、保険を始めとする将来設計が重要だと思っています。

将来設計ができるようになるために、一念発起し中学受験に臨み、既に突入している日本の超高齢化社会、海外の情勢にも目を向けて、これから生きる若い力として知識を学んでいます。

しかしながら本音を言うと、その原動力となっているのは、現在深刻化されている“ヤングケアラー”の問題に自身が触れているからです。

中学生の二十人に一人がヤングケアラーであると言われます。計算すると僕のクラス内では二人は居るという計算になります。

その定義には多少の温度差があるかもしれませんが、僕の場合は忙しい両親の代わりに祖母の相手をしなければならない状況があります。

昼夜問わず、祖母を探しに行くこともしばしばあります。そういった意味では僕も二十人の中の一人かも知れません。

そのため、僕は公務員になり地域の一助となれることを目標にしています。まだ僕は保険の仕組み自体を理解できていませんが、もっといろいろな保険があると良いと思っています。

例えば認知症になった場合の保険や、その家族を保障する保険があればと思います。おそらくこのような症状や病気になってからでは保険に入れないと思うので、やはり事前に人生設計を行う必要性を感じます。

そのため、日本も成人年齢が十八歳と決まったので、十代にも分かり易い保険や保障等の告知があっても良いのではと思います。

ニュース等では日本はお金の授業や教育が遅れていると言っていますが、まだ平均寿命の年齢にも満たない祖母の現状を見る限り、投資信託の授業より、生活における将来設計の勉強や知識を少しでも早い時期に学べるようになっても良いと思います。

僕の父親が、「もしかすると一生そのような“人生設計の学び”がないまま、大人になる可能性も否定できない」と言うので、ある程度でも将来設計・人生設計をする人としない人とでは、“知識だけの問題”で格差が生まれる場合もあるのではと思いました。

僕は決してヤングケアラーではないと自分に言い聞かせながらも、毎日身近に起こっている祖母の姿を見て、人生の将来設計を立てるため、しっかり学んで行こうと思います。

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